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自然米おむすびとお惣菜のお店mauaのブログ
by mauagifu
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おどり





「今をまっすぐに 生きていますか?」







わたしは、きのう
田中泯さんの「場踊り」を観てきました。




午後四時、外はー
冷たい空気。


寒空。


私の
万全で
あるつもりの服装。

計7枚の服で
身を包みながら.

  ・
  ・
  ・


榎倉康二さんの「壁」の作品の前にてー

16:00 アナウンス後 始まる


中折れ帽
藍・濃茶・灰混色の纏い
強く濃く焙煎した茶色の帯び
重い靴
のちに地上を掴む二足の裸足



地底に根を這う 動かぬ壁
そこにある真っ向から向かってくる事実
向き合うカラダ
ぎりぎりのもの同志がぶつかる対峙
無きものの在る姿ー



ひとはその時点でやめた瞬間から
みるみると際限なく墜落してゆきます。

カラダの中にある情報
例えば歩くのをやめた太腿。
重力がじっとり、じっとりとのしかかり
筋力は緩み、厚く温かな脂肪を支えきれなくなります。



私は「踊り」を直視していて
全く持って自らの「気」の無さを 痛感しました。

現代社会でぬるま湯に浸かった足やら細胞。
みんさんの踊りの生命力に感化され、今にも爆発しそうな自らの躍動を、

圧倒的に・・・寒さがねじ伏せたのです。





本当に「寒い」だけで、
道しるべは死へ向かう。

それだけ弱い 生き物。

私は自分を振るい立たせて、みんさんの踊りを見続けた。

途中、釘付けになった「身ぶり」を眼の裏で何度も復習しながら
又その最中も一変する踊りをこぼさずに強く見続け、


後半半ば 心臓と心臓の衝突による反動の声を聞き続けていると、

「あっ」
という一瞬に、私の中にざわめきと融解が同時にわき起こり
「壁」そのものである榎倉さんとみんさんの「あいだ」、

つまり「人」と「間(あいだ)」と「物」の三次元が

私には ワタシには、観得た。


そして、その「壁」という存在の中に、
さまざまなしがらみを感じさせる身ぶりと
それを振り払っているみんさんの心(気)が感じられた。

私はそこを執拗に拾い集め、真意を問いかけた。



しかし
真意は、分からないものがいい。
憶測がいい。


そして必要なのは、自分の中に生まれた種の確かな存在だ、と私は思う。

その存在を確かに育てようと決意する、勇気が必要だ。と。





踊りを観る方・観られた方にお伝えしたいことは、

「周りに囚われない想いを大事にする」ということ、
 そこに本当の自分を引き出すきっかけがあり、と同時に自分を愛している証拠になる。
 



そして、最後にもう一度、



「今を まっすぐに生きていますか」
 

そして誰かが言った


死なないために





今日も明日も、自らの身体に興味を持ち、 どう変化しているのか

甦れ 内側のこどもたちよ







平野由美子



*残り、円空三部作 どうぞ お楽しみに。

ダンサー田中泯が、

「第六回円空賞」受賞に寄せて、

岐阜県内の「場」を踊る5日間。

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第六回円空賞受賞記念 田中泯「場踊り」

2月18日(土) 午後2時〜  郡上市(星宮神社)
3月 3日(土) 午後2時〜  羽島市(羽島大橋下)  
3月 4日(日) 午後2時〜  関市(弥勒寺跡)


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by mauadelicatessen | 2012-02-13 23:01 | ひとりごと
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